歯をぶつけた時に現れる症状
ついうっかり転倒してしまった場合や、交通事故などの場合に、口元を強打して歯にダメージを受けることがあります。その際に歯に見られる症状としては、以下のようなものがあります。
- 歯が折れた
- 歯から出血した
- 歯がぐらぐらしている
- 歯が抜けた など
歯が変色する原因
事故や怪我などによって歯が何らかのダメージ等を受け、歯の色が変色するのは、歯の内部の「歯髄」という神経の組織で異常が生じたからです。
歯の中の内出血・充血
歯の部分に打撲を受けた後に、歯が変色してしまうことがあります。打撲を受けてすぐに赤みを帯びた変色が見られる場合は、歯髄の中の血管が損傷して内出血や充血を起こしたことの現れです。
この場合、歯の中で生じた内出血や充血が止まれば歯の色も元に戻ってきます。
歯の神経が死んでいる
歯の色が赤みのある色から茶色に変わったり、色が黒ずんできたりする場合は、歯髄が死んでいる可能性があります。この場合は元に戻すことはできません。治療としては抜髄(神経を取ること)や抜歯が必要となる場合が多いです。
歯をぶつけた変色は自然に治る?
歯がダメージを受けて変色した場合は、そのままにしていても元に戻ることはありません。歯がダメージを受けて赤色になったり、茶色や黒色に変色したりしているのは、歯の歯髄の異常が進行している証拠ですので、放置することなく当院までご相談ください。
歯をぶつけて変色したときの対処・治療法
子供の歯の場合
子供が転倒などにより乳歯をぶつけてしまったことで変色した場合は、その乳歯だけでなくその下にある永久歯も含めた影響を考慮した対処が必要です。
乳歯から永久歯に生え変わる時期のお子様の場合は、変色により乳歯の歯髄が死んでいると認められても、すぐに歯根の治療を行わないこともあります。ただし歯根の周辺組織である歯根膜や歯槽骨に炎症が確認された際には、永久歯への影響も考慮して歯根の治療を行います。
永久歯(大人の歯)の場合
抜髄
歯が変色して神経が死んでいると判断された場合は、多くの場合、抜髄という歯の神経を取り除く治療を行います。歯の変色の原因が歯髄にあるため、それを取り除き、歯に被せ物やウォーキングブリーチ(専用の薬剤による歯のホワイトニング)を行って歯の審美性を回復します。
セラミック治療
セラミック治療は、セラミックにより作製した人工歯を変色した歯に被せることで、天然の歯と同じような色調を再現する治療方法です。
歯の色の改善だけでなく、歯髄を抜いてもろくなった歯の強度を改善することにも繋がりますので、メリットの大きい方法です。
ホワイトニング
ホワイトニングは、歯髄の残っている天然の歯については有効な治療方法ですが、歯髄を抜いた後に変色した歯を白くするのは困難です。このような場合には、より効果の高い方法として歯のマニキュアがあります。これは歯の表面に樹脂を塗って歯の変色を隠す方法です。
歯の漂白(ウォーキングブリーチ)
ウォーキングブリーチは、歯髄を抜いたことにより変色した歯に対して行う有効なホワイトニング方法です。歯の中に高濃度の漂白剤を注入して、歯の内側から歯を徐々に白くしていきます。ただし、歯髄のある歯には使用できないという制約があります。
歯をぶつけたらすぐ歯科医院へ
突然のアクシデントなどによって歯をぶつけてしまった場合、歯が欠けたり、折れてしまったりしてしまった時はもちろんですが、その時点では大したことはないように思える場合でも、念のため彦根市にあるイシカワ歯科・矯正歯科 南彦根駅前までご相談ください。
外見や自覚症状は少なくても、歯の中にダメージを受けている可能性もありますので、慎重な対応が必要です。